2023.4.17のJFX LIVE(YouTube)を抜粋しました。今回は、仲値取引、水平線とトレンドLの合せ技等についての解説をしています。短期予想は鮮度が命なので取り上げていません。なお、YouTubeのタイムスタンプ(再生開始時間)からJFXの動画にジャンプします。
仲値取引
仲値が低くなる日は少ない?
相場が貿易だけで成り立っていて、ごく短期のトレーダーがいるものの、投機筋もあまり相場を動かさないとする。この時、輸出入の金額が同じなら、相場が全く動かないかというとそうでもない。
輸入企業の代表である石油会社等は、基本的に、支払いのために毎日ドルを買う。これに対し輸出企業は、決済日に入金され、レートを見ながらドル高の時にまとめて売ってくる。しかも、それは、仲値で預けたとしても当日ものではなく、1~2か月後など受け渡し日を変更して使う形になる。
例をあげると、月間1億ドルの取引があった場合、輸入企業は毎日500万ドル買い、輸出企業は、2週間に1回しかドルを売らないことになる。そのため、毎日の流れとして、高く決まっては多少緩むというのを繰り返す。
輸出がまとめて出てきた日は、輸入の買いを全部潰して仲値が低く決まることがある。
このように、日数的には、ドルが買われる日の方が圧倒的に多い。そのため、朝8時半~9時くらいと比べると仲値でドル高となる確率が高い。
YouTubeタイムスタンプ 18:03
仲値取引で変化したこと
以前は、9時55分に仲値が決まったら、一旦そこから崩れた。しかし、近頃は、あまり崩れずに10時になってから、さらに上がったりすることがある。
昔は、実需が仲値をやっていた。それが、今は、海外の投機筋が東京の仲値の時間帯に参入してくることが多くなった。仲値が決まった後は東京勢がショートを振ってくるので、それを10時過ぎに損切させようと買いを入れてくることが増えてきた。
YouTubeタイムスタンプ 43:04
オプション取引
オプションについては、これまで、何回も解説されています。重複している部分については以前の記事をご覧ください。それ以外を列挙しておきます。
- マーケットのオプション変動率が低ければ低いほど支払うプレミアムの金額が少なくてすむ
- 一番短いオプションは、オーバーナイトといって、今日作って明日満期になるもの
- 通常は、1~2週間の満期のものが多い
- オプションを見合いに使うガンマトレードの場合、20~30銭で利食う事が多いため、ストライクを中心に上下25~35銭くらいで止まると想定しておく
YouTubeタイムスタンプ 22:57
曜日による相場の特徴
月曜日から金曜日まで、曜日によっての相場特徴、注意点が有ればご教示お願いいたします。
あまり特徴というのはないと思うが、しいて挙げれば以下の通り。
月曜日
土日が5・10日になっていると休み明けの月曜日に輸入企業のずれ込みが入ってくるので、仲値が高くなる。
木曜日
木曜日にポジションを持つと受け渡しが月曜日になり、ショートを持ち越すとスワップを多く払わないといけない。そのため、売りを手仕舞う人がいる。
金曜日
アメリカの指標がでる場合、ニューヨークマーケットにおいて、午前中はプライスがあるが、午後3時過ぎくらいから、ほとんどそれがなくなる。夏場はまだよいが、冬場はポジションを手仕舞ってみんな早く帰ってしまう。金曜日のニューヨークマーケットの明け方にポジションを取るというのは、キャンブル以外の何物でもない。
YouTubeタイムスタンプ 32:38
日銀総裁交代による政策変更
海外投機筋の国債の空売り
国債の空売りを仕掛けると価格が下落し、イールド金利が上がる。日銀総裁が黒田さんから上田さんに代わって、海外投機筋は、早晩(1か月先なのか半年先なのかでだいぶ違うが)、イールドカーブコントロール(YCC)の修正が加わると踏んでいるのだろう。
海外は、金利が上がる方しか見ていないので、国債を売って金利が上がる方向にポジションを取りたいと思っている。この場合、ドル円は、当然円高になる。
ただ、上田日銀総裁がすぐに金利を上げて対応するかというと、「金融緩和継続を踏襲する」と就任演説で話していたことからも、それはないと思われる。
マーケットになるべく影響を与えずにどうイールドカーブコントロールを解消していくか、日銀内部で理事たちと話し合いをするのだろう。
国債の買い入れを止めるのは、まだなんとかなるだろうが、株式をどうするのかは難しい。ただ、日本経済が破綻するところまでは行かないと思う。国債の空売りを仕掛けて、円金利が変わらなければ、上にたくられて、全部損切になる可能性も十分にある。
YouTubeタイムスタンプ 36:25
YCCの修正
大規模金融緩和は異例な政策なので、いつまでも続けることはできないだろう。長年金利を低くしていたものを少し上げる方向に微調整してくると考えるのが一般的だと思う。
ただし、海外のファンドが言うように、すぐにやるかどうかはわからない。今からその方向にポジションを持って数か月やられに耐えるよりは、近づいてきてからやれば良いのではないか。
YouTubeタイムスタンプ 1:03:08
水平線とトレンドLの合せ技
水平線ブレイクが一番勝率の高くなる方法だと思う。ただし、今は一方向に動かない。
ずっと止まっていたものがブレイクした時に買うと3~4銭は取れる。瞬間的には、0.5銭上がってから暴落する可能性は非常に低い。
さらに勝率を高めたいなら、以下の方法も有効。
- トレンドラインを引く(1分足でも有効)
- 抜けても1回目は飛びつき買いをしない
- 2~3回下がってレジスタンスがサポートに切り替わったことを確認する
- 水平線ブレイクをしたら買う
このように、2つ合わせていくと勝率が増す。
YouTubeタイムスタンプ 44:42
スキャの損切・利確の幅
ドル/円スキャルピングをしています。損切りは3pips、利確は1.5~2pips前後を目標にしています。損切りを利確と同程度の1.5pipsあたりでやるのがいいか、勝率を高めるために3pipsのままでいるか悩んでいます。
私も利食いを1.5~2.5pipsで想定しているが、勢いよく伸びると思えば少し握る。損切は3.5~5pipsの間。1.5pipsでやったら損の方があまりにも多く、勝率もかなり低くなってトータルで負けると思う。
人間なので、たまに切りそびれて8~9pips行ってしまうこともある。
YouTubeタイムスタンプ 58:24
ゴールデンウィークの注意事項
日本だけが休みなので、海外勢がポジションの傾きを見て仕掛けてくることが非常に多い。そのため、大きなポジションは持ち越ししない方がよい。日本の実需は指値をしているものの成行では入ってこない。
YouTubeタイムスタンプ 1:20:28
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