FXを始める時、どの通貨で始めますか?米ドル/円、ユーロ/円あたりの対円通貨からやる人が多いのではないでしょうか?
私は、豪ドル/NZドルというマイナー通貨から始めました。(色々調べました!)
そして、2020年現在、新型コロナショックで資産を減らしている人が多い中でもしっかり利益を出しています。
対円通貨でないと難しく感じるかもしれませんが、慣れてしまえば意外と簡単です。
今回は、この通貨を選んだ理由を記事にしたいと思います。
・証拠金が少なくてすむ
・底値とトレンドの発生を予想しやすい
・円以外の資産を持つことはリスク回避になる
豪ドル/NZドルとは
豪ドル/NZドルとは豪ドルを買って、ニュージーランドドルを売るという通貨です。
分数の分子、分母の関係と同じなので
豪ドルが高くなる又はNZドルが低くなる→豪ドル/NZドルが上がる
豪ドルが低くなる又はNZドルが高くなる→豪ドル/NZドルが下がる
ということが起こります。
豪ドル/NZドルの良いところ
なぜ、このマイナー通貨をお勧めするかというと、以下の利点があるからです。
【利点1】証拠金が少なくてすむ
豪ドル/NZドルはよく「双子の通貨」と言われる事があるように、値動きが似通っており相関性が高い通貨ペアです。
以下は、豪ドル/円とNZドル/円のチャートです。
見比べると、同じような動きをしているのがわかります。
特に顕著なのがリーマンショック(2008~2009年)時で、両通貨とも急激な円高になっています。
では、この時、豪ドル/NZドルはどのようになっていたかというと以下の通りです。
豪ドルが下がれば、NZドルも下がるというように、同じような値動きをするため、結局ショック相場でも豪ドル/NZドルは通常のレンジ内で動いており安定しているのがわかります。
また、このチャートから概ね1.0から1.35のレートで推移していることが見て取れます。
これは、ドル/円でいえば35円の幅に収まっていることになり、変動率でいうと35%です。特に2014年からは1.0から1.15とさらに狭いレンジの中で動いています。
ちなみに、ドル/円の20年間の最高値は2002年の135.15円、最安値は2011年の75.54円でその差59.61円、変動率は55.9%です。
このことからわかるように、狭いレンジの中で動くので、FXの証拠金が少なくてすみます。
【利点2】底値が予想しやすい
先ほどの豪ドル/NZドルのチャートを見ればわかるように、史上最安値がほぼ1.0と底値が分かっています。
豪ドル/NZが1.0ということは、通貨の価値が豪ドル=NZドルということです。
国力から考えて豪ドルがNZドルより安くなる事は考えづらいので、1.0を割り込んだとしても、それがずっと続く可能性は低いです。
コロナショックの時も一瞬だけ1.0以下になりましたが、すぐに元に戻しました。
そのため、どの当たりで買いを入れたら良いか判断がしやすく、1.0付近のレートの時は、通貨数も多く持てます。
【利点3】円以外の通貨を持つことはリスク回避になる
FXではスワップポイントという貯金の利子や借金の利息のようなものが付きます。
日本はマイナス金利政策を取っているので、売りポジションだとマイナス、買いポジションだとプラスのスワップが付くことが多いです。
そのため、中長期保有のスタンスの場合、買いで持っている人も多いのではないでしょうか?
しかし、「有事の円買い」という言葉があるように、ショック相場になるとほとんどどの通貨も一斉に円高になる時があります。
全ての資産を円がらみで買いで持っていると、一気に資産価値が減る危険があります。
今回のコロナショックでも、ドル/円があっという間に10円位円高になりました。すぐに戻しましたが、この時、ロスカットの危険を感じて損切してしまった人が多くいるようです。
リスク分散の上でも、円以外の通貨を持っていた方が良いと思います。
共通点
- 共に先進国の通貨
- 共にオセアニア圏にあり、地理的に近いことから気候等も似通っている
- 共に中国との貿易が盛んなため、中国経済の影響を大きく受ける
- 経済緊密化協定を結んでいるため、両国の関係が深い
このように、過去には通貨統合の話も出たくらい、両国は密接した関係になっています。そのため、為替が同じような値動きになるのです。
政策金利
為替に多大な影響を及ぼすのが、各国間の金利差です。
オーストラリアが政策金利を変更すると、その後ニュージーランドが追随し、ほぼ同じような金利になる事が多いです。
しかし、別の国なので当然、金利差が出る事が出る事があります。
この時に、為替にトレンドが発生しやすくなります。
なぜかというと、金利が高い国の通貨は買われやすくなり、価値が上がるからです。
貯金をする時、利子が高い銀行にお金を預けるのと一緒ですね。
豪ドル/NZドルのチャートと政策金利のグラフを見比べてみて下さい。
2010~2011年まではオーストラリアの金利の方が高いので、レンジの上の方で価格が推移しています。
これが、2012年に入った辺りからからオーストラリアが金利を下げ始めるのに合わせて、豪ドル/NZドルも下落トレンドになっていきます。
その後、 金利が逆転しますが、2015年にニュージーランドが金利を下げ始めると、豪ドル/NZドルの価格が上がっています。
その後は、同じような金利になったため、狭いレンジの中で価格が動くようになります。
ショック相場では、史上が混乱するため、通常と違う動きをすることがありますが、平常時、豪ドル/NZに一番影響を及ぼすのは金利です。
指標の発表時には、瞬時に100pips近く動く場合もあるので注意が必要です。
このように、政策金利が変更になった時は、トレンドが発生しやすくなるので、儲けるチャンスとなります。
損益計算について
損益計算をする場合は、通貨ペアの右側に書いてある通貨を使います。
つまり、豪ドル/NZドルの場合は、NZドルで計算することになります。
日本円がからまないので、難しく感じるかもしれませんが、損益計算は以下の通りとなります。
【例】
新規ポジションレート:1.01(買い)
決済レート:1.02(売り)
取引通貨数量:10,000
NZドル/円レート:65円
決済値幅:1.02-1.01=0.01(=100pips)
0.01×10,000×65円=6,500円
豪ドル/NZドルが100pips上がった場合の利益は100NZドルです。これをさらに日本円にするため、NZドル/円のレートによって毎回、利益が微妙に違ってきます。
初めは慣れないかもしれませんが、やっていくうちに感覚的にわかるようになると思います。
スワップポイントについて
これも、損益計算同様、NZドル/円で計算します。
この表の場合、豪ドル/NZドルの買いスワップポイントは-0.25NZドルです。
NZドル/円のレートを65円とするとスワップポイントは以下のようになります。
-0.25NZドル×65円=-16.25円
証券会社によっては、円換算したものを記載している場合もあるので、どちらで提示しているのか注意が必要です。
以上が豪ドル/NZドルの概要です。
具体的な運用方法は別記事にしたいと思います。
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