YouTubeのJFX LIVE(2022.10.16)小林芳彦社長のお話で、投資手法や中長期の見通しなど、何度も復習して見返したいものを抜粋しました。今回は、皆さんの関心が高い、日銀介入関連の話が中心でした。
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日銀介入について
なんちゃって介入は儲かるのか?
1回目くらいは多分儲かるが、成功していない気がする。
なんちゃって介入というのは、相当大きなショートを作って売り崩して、下でそれを全部買い戻すオペレーションをいう。要するに、介入に見せかけてマーケットの人間に売らせて、自分が儲かるような仕組み作ることをいう。
実際に日銀介入が何回もあって、公言していればマーケットも急落した時に売る。ところが、周りが介入だと受け取らないため、全然ついてこない。
自分が買い戻そうとする前に、他の人が押し目買いをしてしまって、ショートの利食いができないまま戻った可能性があるように思う。
金曜日(10/14)も30銭弱くらいフッと落ちたがすぐに戻したので、なんちゃって介入を仕掛けた人間も儲けられていないのではないか。
だから、最近、なんちゃって介入があまりないのではないかという気がする。
YouTubeタイムスタンプ 06:45
覆面介入はわかるのか?
四半期ごとに、財務省が、何月何日にいくら介入したか等、平衡操作の状況を全てホームページにアップするので、11月上旬にはわかる。
YouTubeタイムスタンプ 10:35
介入しても、長ひげが出るだけ?
介入が来ても、売りの利確待ちと買い待ちの人で、長ひげが出るだけですかね?
そんな気がする。
145円、144円、143円で実際にやられている人も含めて、売りの利確待ちをしている人がいると思う。142円、141円の人たちは多分、ビットアップしてきたのではないか。
下には、個人投資家だけではなく海外のファンドも含めて、結構な買い玉が隠れているのではないかと思う。
YouTubeタイムスタンプ 16:08
バイデン発言で介入できなくなったのか?
バイデン発言で政府日銀は介入できるのでしょうか?もし数兆円レベルで介入したら日米摩擦?数千億円のプチ介入もできるとは感じませんが
20~30銭下げたところで効果がないので、数千億円ではなく数兆円ぐらいやらないと意味がないと思う。
私が今まで経験した介入は、徹底して逆らってくるものを切り殺すというものだった。例えば、買い介入の時に皆が売ってくる訳だが、レートをなくして損切出来ないぐらいにした。
これを売り介入に当てはめて考えれば、今の148円68銭から147円まで売り、止めると147.50円、147.70円と上がってくる。それで146円まで介入し、また、146.50円、146.60円、146.70円と上がってきたら、再度145円までやる。
そこから、今度は、ロングのぶん投げが始まると思う。
143、142、・・・130円台まで介入でもっていくと言われたら、ロングの人間はボロボロになり、とてもじゃないが、怖くて買えないという話になる。
昔は、世界的規模で溝口善兵衛さんが36兆円位のめちゃくちゃな介入をやった。それでもピンポイントで止められなかったが、最後には反転した。
今、そのようなことが出来るかと言われたら、アメリカの国益を考えた場合、外貨預金の金額を超えて米債を売却するのはいかがなものかという事になる。
別に米債を慌てて売らなくても、スワップ協定を使って、スイス中銀みたいに100兆円位のドルを調達して、それを介入の原資に充てることは可能だと思う。
尚且つ、スワップ協定でドルを調達したことがわかれば、今度は、変に買い向かわないし、ロングを止める抑止力にもなる気がする。
YouTubeタイムスタンプ 20:24
介入期待の売りの投資筋やヘッジファンドはいるのか?
実弾の介入があれば、その瞬間は売ってくることもありあり得ると思う。
ただ、何円下まで介入するのかわからないし、なんちゃって介入との区別も見極め難い。
投機筋やヘッジファンドが、介入と判断して一緒になってやったら、急激に返されてどん底を売ってしまうこともあると思う。
そのため、売りのチャンスを一緒に待つというよりも、介入である程度下がったところから買い下がっていった方が戻る可能性が高い。ファンダメンタルズ的に見たら、円売りを仕掛けていた方が安心という部分がある。
YouTubeタイムスタンプ 25:14
米国債を売って介入した意味
日本には、以前、円売りドル買い介入で買ったドル(外貨預金)とその資金で買った米国債の外貨準備がある。
米国債は、日本より高い金利をもらって運用しており、前回、それを売って、入ってきたドルを使って為替介入した。
外貨預金の残りが18兆円位なので、3兆円(前回の介入額)位介入するとしたら、あと6回しかできない。
禁止にはなっていないが、アメリカからすると、米国債を売るとその価格が下落し、長期金利が上がるので、あまり良いことではない。
先ほども言ったように、G7の国であれば、スワップ協定で問題なく資金調達できるので、何もわざわざ圧力を生みそうな米国債を売らなくても良いのではないかと思う。
一発目の介入は、計画されていたものではなくて、黒田さんに「2~3年は金利を上げない」と言われて、財務省のお役人さんがビビったんじゃないかな。
「欧州・ロンドン時間が始まるのに、そんなことを言ったら思い切り売られるじゃないか。これは、ちょっと介入して止めなきゃいかん」と思っているうちに、145円40銭ぐらいからじわじわ上がっていって、145円90銭まで行った。2日後にはドルを受け渡さなくてはならず、「今、米国債を売っても間に合わないから外貨預金でやります」と、廊下を走り回って、色々なところに根回しして介入したのではないか。
だから、日にちをかけて米債を売って、ドルに換えたもので、外貨預金の補填をしたのではないかと勝手に思っている。
YouTubeタイムスタンプ 51:23 ・ 1:11:05
2回目の介入はどのあたりか
非常に難しいところだが、150円の大台を越させないということであれば、149円台のどこかで入ってくるのかなという気がする。ピンポイントのワンプライスで止められなければ、149円になる手前でステルス(覆面)介入をやってみて、突破されたら149円台で3円ぐらいの大規模な売り介入をする。
それを何度かやって、アメリカから「コラ、お前やっぱり150円という特定のレベルを持っているじゃないか」と怒られたら、「ごめんなさい。ごめんなさい」と言うしかないだろうなと思う。
それをやらずに、150円を突破されたら、上ははっきりしたレートがない。本当に、昔やったような180円とか190円とか、そういうレートになってしまう。自分が始めた頃は、プラザ合意の前だけど、高い時は160円とかもあったわけだし、ポンドが240~250円ぐらいの相場だった。
YouTubeタイムスタンプ 59:55
ポンド円の利食いと損切の幅
ポン円の利食いと損切りについて質問させて下さい。ドル円やユーロドルよりも値幅があると思うので、Lotを低くしています。
- 利確が1〜2pipsだとポンド円では小さいですか?
- 損切り幅は8〜10pipsで毎回切っていたら損切り貧乏にあうため、本当にダメでなければ25〜30 pips含み損を耐えて利確していますが、引っ張り過ぎですか?
利食い幅
ポンド円で、利確が1~2 pipsは小さい。ネクストプライスがそのぐらい飛ぶかもしれないので、これだとあやですね。利食いは6~7pips以上を狙いたい。
損切り幅
25〜30 pipsというのは、自分のイメージから見たら、ちょっと大きい気がする。損切は12~15pipsくらいでよいのではないか。
YouTubeタイムスタンプ 16:53
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