JFX LIVE 切抜 2022.10.27 水平線ブレイク他

JFX LIVE 切り抜き
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2022.10.27のJFX LIVE(YouTube)を抜粋しました。今回は、水平線ブレイクやポジションの傾き等、チャートの見方を多く解説しています。短期予想は鮮度が命なので取り上げていません。

なお、YouTubeのタイムスタンプ(再生開始時間)からJFXの動画にジャンプします。

ロングの投げ・ショートカバー

ロングの投げで下がる場合

ロングの投げ(注1)を誘発するのは、じり下げではなくて、どちらかというとポイントポイントを一気に潰すような売りだと思う。要するにロングで捕まっている連中が、じり下げだとなかなか切れない。ある程度大きな陰線でどんどん下がっていった方が、ロングの損切りを誘発しやすいと思う。

10~11時台:145.90円、146円付近で買い上がり

13時台:揉み合い

13時50分位~:146円、149.90円が割れてロングの投げ(下記チャート(1)赤枠参照)

(注1)ロングの投げとは、買いポジションを保持しているときに、下降トレンドのなかで一斉に売り注文を出す現象のこと。損失を広げたくないときに行われるため、投げされている注文のほとんどは損切りとなる。購入価格より高い値段では取引が成立しない場合が多く、成行で注文が出される場合が多い。

ショートカバーで上がる場合

ショートカバー(注2)で上がっていく場合だが、今日の5分足を見ると、よくあるパターンで、ものすごく強烈な角度の下げがあった。その後、いったん上に抜けて、次に下がった時に上値抵抗線で下値が止められた。( 下記チャート(2)青いトレンドライン参照)

さらに、その後、戻り高値の145.40円、145.60円、145.80円を超えて買いが強くなった。(下記チャート(3)青い水平線参照)

145.10~20円近辺で揉んでいる時は、もう一発、下がるのか上がるのかわからない。スキャルピングでやる分には良いが、戻り高値の青い水平線を超えてきたら、売り上がりは不可。

下がってきて、揉み合いを続けて上に行く場合は、戻り売り勢力が捕まっているとみて良い。明らかに145円ミドル超えくらいでストップが出始める。

(注2)ショートカバーとは、売りポジションを買い戻すことだが、個々の取引というよりも一定の相場状況を指すときによく用いられる。価格が下落した後に、短期の売りポジション保有者の買い戻しによって、相場が反発することを指す。また、上昇相場のときに売り持ちをしている投資家が損失に耐えきれず、損切りすることを指す場合もある。相場の下降トレンドが確認され始めると、それを悟ったトレーダーが売り注文を出すため、更に相場は下げ圧力が強くなる。この状況が一定期間続くと多くのトレーダーが売りポジション化され、新たな売り手が不在になる。そして、行き詰まり感が漂い、ショートカバーが発生する。ただし、本流のトレンド(相場本体の動き)よりも値幅が小さいのが一般的。

 

 

ショートカバーと踏み上げの違い
ショートカバー:空売りしている人が買い戻す
踏み上げ:ショートカバーが重なり、価格が急騰すること
YouTubeタイムスタンプ 03:151:09:25

欧州時間になぜ米金利が動く?

リスナーさん
リスナーさん

米国債価格と金利が欧州時間でも動いていますが、これは欧州や東京の債券市場で米債が取引されている結果でしょうか?それともNY市場が24時間動いていることで取引できたりするのでしょうか?

時間外取引と認識している。あと、ユーロ債、ギルト債(英国債)は、リアルタイムで取引されている。それが、時間外取引の米国債にも影響を与えているとみている。

YouTubeタイムスタンプ 06:53

 

スキャルピングのポイント

ニャフェット
ニャフェット

動いているチャートを見ながら話しをしているので、動画を見た方がわかりやすいと思います。

今(解説時)、すごく跳ねて146.145円まで戻ってきた。145円台の前半をやっている時は、145円が潰れる可能性が結構あったと思う。

朝7時ぐらいの高値が146.456円、11時半の高値が146.39円なので、146.50円を抜けたら、今度は、ショートのあぶり出しが出てくる可能性がある。

だから、マーケットがショートで捕まっている感じがしないでもないが、146.50円にストップを置いて、146.20~30円ゾーンで値動きを見ながら、1回売ってみても面白いかなと思う。146.30円台とか、跳ねたら売りたくなる。

YouTubeタイムスタンプ 07:5046:25

 

日足で見て崩れるポイント

チャート的に見て一番まずいのは、140円が割れること。そこが割れたら、訳が分からない形になって、大きく下がりそうな、えらいことになると思う。そこまで当然、介入はないと思うが、もし、140円が割れてくれば152円手前が天井という感じになる。

本当に140円近くまで介入したら、ロングが全部ブチ切れてしばらく上を買う気力が出てこないと思う。ただ、今回に関しては、そこまで介入することは多分ないだろう。

YouTubeタイムスタンプ 24:25

ポジションの傾き

じり下げ時の傾き:ロング
じり上げ時の傾き:ショート

今、5分足を見るとずっと崩れてきたが、これを売り下がっていける人は、それほど多くはない。インターバンクでも売れない人たちがいっぱいいると思う。

これを売り下がっていけるのなら、マーケットはショートになるが、基本は、買っている人間が投げて、新規で買って、さらにロングで捕まるというパターンで下がっていった。

安値をどんどん更新してズルズル落ちていくケースは、ロングの人間は、ちょっと止まると買ってしまう。それが飛ばされて、また下に行く。

ショートの人間は売ろうとしているけど、なかなかそれが出来ないので、ポジションが溜まらない。だから、この時は、マーケットがロングに傾く

一方、じわじわ揉み合いながら上がっていく時は、押し目がないから、ロングの人が買えない。ショートの人だけ売れてしまうので、じり高になった時は、マーケットがショートに傾く

YouTubeタイムスタンプ 30:19

 

ショートに傾く時を具体的に説明すると下記の通りになる。(Aさん、Bさん、Cさんは下落すると思っている。)

145. 40円

Aさん新規売り

145.55円

Aさん損切(15銭ロス)

Bさん新規売り(=Aさんが買い戻した弾)

145.70円

Bさん損切(15銭ロス)

Cさん新規売り(=Bさんが買い戻した弾)

利食いしそびれているうちに上に持って行かれる

145.85円

Cさん損切(15銭ロス)

このように、買い気が強い中で売り向かうと、毎回毎回ショートを作って踏み上げられて損切させられる。Aさん、Bさん、Cさん全員がショートを持っている訳ではなく、ポジションが次々に移転していく(バケツリレーのように持ち手が変わるだけ)。

ジリ高になっている時は、上がれば上がるほど売りたい人が増えるので、マーケットがショートに傾きやすい。

YouTubeタイムスタンプ 44:03

 

ニャフェット
ニャフェット

ポジションの傾きについては、質問される方が多いです。以下の記事でも解説していますので、併せてお読み下さい

2022.10.6「ポジションの傾きの見分け方」

 

米イエレン氏、本当に介入不知?

日本が介入したかどうかを公表していないので、アメリカがその立場を尊重して言及しなかったのだと思う。

アメリカとしては、輸入インフレを鎮静化させる形になるので、ドル高の方が良い。事前に日銀がドル売りをするのがわかっていれば、上院・下院議員から「日本にクレームを入れる」という話が出てくる可能性がある。

アメリカが日銀介入について何か言うのもおかしいので、「聞いていない」と答えた方が大人の理由として多分都合が良かったのだろう。

イエレンさん(注3)は、「為替レートはマーケットで決まるべきで、介入はやるべきではない」という持論なので、心地よくはないだろう。

日本の当局としては、為替の乱高下を止めるためのファンクションなので、世界的に文句を言われる筋合いではないと考えているのではないか。

(注3)イエレンさんはアメリカの財務長官で、「日本のいかなる介入も知らない」と発言した。

YouTubeタイムスタンプ 51:09

 

再度、150円に行くか?

こればかりはわからないが、140円を割れて今すぐにどんどん下がってくるような相場には見えないので、もう1回150円に近づくことも当然あろうかと思う。その時、捕まったロングの人たちが一斉に解いてきて、そこで崩れてしまう可能性がある。

YouTubeタイムスタンプ 1:13:55

 

介入時144.50円は本当にあった?

リスナーさん
リスナーさん

10/21の介入について、新聞やネットニュースでは「151円94銭から144円台まで7円急落」と書かれていたのですが、私が使っているMT4や色々なFX業者のチャートを見るとどれも146円台前半までしか落ちていませんでした。本当に144円台まで落ちたのでしょうか。

私もちょっと調べたが、金額はわからないが、EBS(注4)で144.50円の出会いはあったようだ。ただ、私は、ミスヒットだと思う

銀行同士にクレジットリミット(注5)があって、売買ができる。クレジットリミットがよくなくて、いろんな銀行と取引ができないところは、レートが見えていても叩けない。

EBSでリミットをつけずに売りと言われたら、約定できる本数を全部ヒットするのが基本的なやり方。マーケットのレートがありながらも、それを全部飛び越えて144.50円が出会ったと判断した。

通常、145円台の出会いが一つもない状況で、145.50円が取引できたとしても、売り手も買い手もお互いミスヒットと納得して取引を不成立にする。ところが、機械上には145.50円の出会いが残る

銀行員は、新聞社等に「安値がいくらだったか」と聞かれたら、忙しいのでレートが飛んでいるかどうかチェックしないで、「145.50円」と答えて電話を切る可能性がある

日経新聞は、最安値を145.50円と書いていた。しかし、読売新聞は「一部の電子トレーディングでは145.50円が出会ったようだが、最安値は146円前半」という記事を出しており、非常にまともだと感じた。

145.50円は、ミスヒットで叩かれた可能性が非常に高いが、レンジの中には入れるべきではなく、介入当日は、146.20円が最安値だったと意識した方が良いと思う。

(注4)EBS社の外国為替取引における電子仲介システムのこと。人の手で事務的にするのでなく、コンピュータネットワークを利用して取引をすることができる。

(注5)クレジットリミットとは、損失額の上限を示し、待機期間満了時では正味債権額とクレジットリミットと比べていずれか少ない方をとらえる。

YouTubeタイムスタンプ 1:19:11

 

JFXは、毎週、月・木の18:00からYouTubeでライブ配信をしています。解説の小林社長は、億トレーダーからも絶大な信頼を寄せられており、FXの神様みたいな方です。視聴者からの質問にも丁寧に答えて下さいますので、個人的には有料級の内容だと思っています。なお、この切り抜きは小林社長の許可を得て記事にしています。
小林社長のプロフィール
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